こんにちは。
まだ肌寒い季節ですが、これから3月、4月と暖かくなり引っ越しのシーズンですね。
新入生となる学生様も、新社会人の皆様も、新しい環境での生活に期待と不安を感じていることと思います。
新生活で必要になるのが住環境の整備です。家具や家電を揃え、キッチン周りの食器や調理器具、ガスや電気の契約、賛否の渦中にあるNHK云々、出費もかさむ時期です。
少しでも出費を抑え、エコに家具を揃えるための工夫として、
についてまとめてみます。
不器用な僕でもできたので、特に新生活を始める学生や社会人の方は、カラーボックスと段ボールを使って安く収納の利便性を上げましょう!
その他の方も、ご家庭にカラーボックスがある方や、新しい収納を安く揃えたい方は、是非参考にしてください!
カラーボックスとは?
衣服や小物の収納や、本棚としてカラーボックスを使う方は多いと思います。カラーボックスは以下のように中程度の収納スペースが数個用意された棚です。
カラーボックスは安価でお財布に優しい
カラーボックスは安い物であれば1000円前後から購入できる、安くてお財布に優しい経済的な家具の1つです。
新生活を始める場合は、冷蔵庫を始めとした電化製品、パソコン、スマホなどのデバイス、光回線や携帯契約などのネット環境構築、月々の家賃と言った、数万~数十万単位での出費が生じる方が多いかと思います。
家具も高級品を揃えてやろうとすれば、1つ数万円~数十万円の出費になりますが、特に1人暮らしの方などにとって、出来るだけ出費を抑えて、安く便利に新生活をスタートさせるに越したことはありません。
カラーボックスは、安価で手に入ることに加えて、自分の部屋の雰囲気にあった色を選んで揃えられるため、部屋をおしゃれに彩る目的にも適しています。
インナーボックス(引き出し)を付ければ衣服の収納に使える
カラーボックスは、本や小物の収納に便利です。日陰という性質を利用して、常温保存できる食品の置き場や、日陰で育つ植物の栽培などにも使えるかもしれません(やったことないけれど)。
ただ、個人的に1人暮らしで最も置き場や収納に困るのは衣類だと思っています。上下3セットを1週間で2サイクル…くらいの僕でさえ、下着から上着まで合わせるとかなりのスペースを取ります。ましてや、これからお洒落をするであろう学生さんであれば衣服の収納場所の確保が必要です。
このような場合、カラーボックスに引き出しを付けることで、以下の画像のように衣装棚(タンス)のように使うことができるため、手軽に安く衣類の収納を作ることができます。
インナーボックスを自作するメリット
通販やお店で売っているインナーボックスは、カラフルでお洒落なものが多いので、部屋を彩りたい方にはおススメです。
しかし、「お洒落よりもまずは安く引き出しを作りたい!」という場合は、段ボールで作ってみるのも面白いと思います。
もちろん、自作するメリットもあります。
強い材質の引き出しを無料で作れる
市販されているインナーボックスはかなりしっかりとした耐久性を持つものが多いです。一方、衣服の収納の際に、そこまでの強固な素材は必要ない場合も多いでしょう。
冬物のセーターを箱いっぱいに詰め込んでもそこまでの重さにはなりませんし、万が一箱が壊れても大事故にはならないでしょう。
お店などで余った段ボールを再利用すれば、衣服を収納するのに十分な強度の引き出しが無料で作れます。
サイズを自由に選ぶことができる
市販されているインナーボックスのサイズは、大小たくさんの種類がありますが、売られている物の中から選択することしかできないため、サイズの微調整は難しいです。
その点、段ボールで自作すれば、「1段に2個の引き出しを入れたい」「小さなスペースに入る引き出しが欲しい」「家にあるカラーボックスに合ったサイズの引き出しを作りたい」などのわがままな要望も自分で調節することで叶えることができます。
段ボールを使ってインナーボックス(引き出し)を作ってみよう
工作の意欲が湧いてきた方は、実際に段ボールを使ってインナーボックスを作ってみましょう。
以下はぶきっちょ(不器用)な僕でもできた作り方です。もっといい方法があるかもしれませんが、この方法でもそれなりに綺麗な形のインナーボックスができるので、チャレンジしてみてください。
※とは言っても小学生まで図工が得意だった人であれば楽勝なんじゃないかと思います…笑
下準備
下準備と言ってもやることは1つだけです。
引き出しを収納したいカラーボックスの、「高さ」「横」「奥行」の長さを、メジャーや定規で測っておきましょう。
測定はおおざっぱで構いません。カラーボックスに収納できるインナーボックスのサイズの目安に使用します。
材料
小学校の図工で使う道具+αがあれば十分ですが、一例を挙げておきます。
- 段ボール)
- カッターor段ボールカッター(ハサミだとちょっと厳しい)
- カッターor新聞紙(床に傷が付かないように)
- ボールペン(マーキング用)
- 紙テープor布テープ
- 長めの定規(30cm程度、もしくはそれ以上)
上記に加えて、
- 木工用ボンド
- 水性(or油性)マジック
などがあると良いかもしれません。
段ボールを集める際には、事前に測ったカラーボックスの寸法に見合った段ボールが見つかれば、すぐに箱にして引き出しとして使うことができます。ただ、実際自分の希望のサイズの段ボールがすぐに見つかるわけでは無いので、その場合はとりあえず大きめのものを選んでおきましょう。
段ボールインナーボックスの作り方
以上の材料を揃えて実際にインナーボックスを作ってみましょう。
①製作図を描く
インナーボックスとは言っても、基本的には
ということなので、まずはインナーボックスの製作図(展開図)を描いてみましょう。
これも小学校で習う直方体の展開図を少し捻るだけなので難しくはありません。
サイズの決め方
まずは、サイズの決め方ですが、
測定したカラーボックスの「高さ」「横」「奥行」から、
「高さ」「横」は2~3cm、「奥行」は1cm程度小さい製作図を基にインナーボックスを作るとちょうどいいサイズになると思います。
僕の家にあるカラーボックスは、27cm(高さ)×40cm(横)×28cm(奥行)だったので、
余裕を持って25cm×37cm×25cmのインナーボックスを作ることにしました。(奥行は-3㎝にしましたが、縦も25cmなので作業しやすさを考慮してのことです。)
製作図(展開図)の描き方
段ボール箱は直方体なので、インナーボックスは直方体から片底面を取り除けばいいことになります。
今回の僕の例では以下のような製作図(展開図)になります。
この際、底面を4つの面(図中A,B,C,D)で作ると箱が組み立てやすく丈夫になるのは段ボール箱と同じです。また、この底面を作るA,B,C,Dの幅は、「横」か「奥行」のうち、短い方の長さの1/2(ここでは奥行の方が短いので、奥行の半分の長さ)にしてあげるとぴったり組み立てられます。
上記の例では、A,B,C,Dの幅の長さを25÷2=12.5cmに合わせています。
②使用する段ボールを解体し、寸法を測る
製作図に描いた面を実際の段ボール上に取るために、使用する段ボールの面の長さもそれぞれ測定しておきましょう。
今回は「みなさんのお墨付き 厚切りチップス のりしお」の箱を使用します。
段ボール箱も以下の図のように4種類の辺でできているので、①~④の辺の長さをそれぞれ測定します。
②段ボールにけがきを行う
次は、ボールペンと定規を使って段ボールに寸法をけがきしていきます。印字面にけがきを行えば完成時は印字が隠れ無地面が表に出るインナーボックスが作れます。
段ボールの折り目を利用する
製作図と段ボールの大きさは合致しないことがほとんどです。そのため、元々の段ボールの折り目をできるだけ利用してけがきをしていくと後々楽になります。
僕の場合は、段ボールの寸法が①35cm,②15.5cm,③43.8cm,④31cmでしたので、下図のように製作図と段ボールの折り目を合わせてやると作りやすくなります。
段ボールの切れ目があったり、長さが足りない場合
上の図を見てもわかるように、作るインナーボックスの製作図は、元々の段ボールの面と面の切れ目や折れ目を跨いでいますが、これはテープやカッターで作り直せるため問題ありません。
段ボール箱全体の長さを使ってもインナーボックスの寸法に足らない場合、段ボール片を継ぎ足して作ることもできなくはありませんが、これだと少し強度が落ちます。そのため、インナーボックス製作図の「高さ」「横」「奥行」のいずれかを短くして対処しましょう。
この時、製作図の底面の長さを合わせて調節するとよいです。例えば、
25cm×37cm×25cm→25cm×18cm×25cm(横の長さを半分にしたボックス)
に変更する場合、奥行きよりも横の長さが短くなるため、底面の幅の長さも12.5cm→9cm(18cmの半分)に変更すると良いです。
けがきはおおざっぱで良い
実際に、全ての長さを段ボールに写していきます。
段ボールの厚みと、テープで組み立てることを考慮すると、5mm程度のズレは問題にならないので、不器用な方でも大丈夫です。
ただ、底面だけはしっかりと噛み合ったほうが綺麗な形を作れますし、箱が安定するため、底面(長いBとD)だけは正確に測っておくとよいと思います。(図中の赤で囲った部分)
③キリトリ線とオリマゲ線を区別する
この工程は、ミスしない人であれば飛ばしても大丈夫です。
書き込んだ線にはキリトリ線とオリマゲ線の2種類があります。オリマゲ線を誤って切ってしまうと修繕作業が必要ですし、修繕不可の場合はやり直しになるので、念のため書いておきましょう。
以下が実際に書き込んだ様子です。
僕が行った製作図では以下がキリトリ、オリマゲとなるため、こちらを真似て頂ければ大丈夫です。
④キリトリ線を、カッターと定規を使用して切り取る
カッターを利用してキリトリ線を切り取っていきます。
先ほど同様、底面(B,D)だけは丁寧に切り取ると良いですが、あとはそこまで神経質にならずとも大丈夫です。
ただ、ハサミを使用するとキリトリ線がガタガタになり見栄えが悪くなります。できればカッターを使って切りましょう。
特に長い辺を切る場合には、カッター板だけだとカッターがはみ出て床や机の上を傷つける恐れがあるため、集めの新聞紙を作業場所に敷き詰めて行うと安心です。
⑤オリマゲ線をカッターの背中側を使って折り曲げる
綺麗な箱を作るうえで一番大事な作業になります。
箱の角に当たるオリマゲ線に沿って段ボールを折り曲げる作業です。ただ、これを手の力で強引に折り曲げると、線に沿って綺麗に折ることができません。オリマゲ線に沿って折ることができないと、寸法が大きくずれますので、箱がいびつな形になったり、不安定になったり、最悪組み立てることができなかったりします。
綺麗に折り曲げるためには、カッターの背中側(刃の反対側)と定規を使って、折り目に沿って傷をつけると良いです。
段ボールの片面だけが圧力によって切れ、反対面が切れずに残るため、綺麗な折り目を付けることができます。
⑥底面などの隙間をテープで埋める
段ボールのサイズを変えて新たな箱状に段ボールを切っていくため、底面やその他の面の上に元々の段ボールの切れ目がカブってしまいます。
僕の例で言うと以下の箇所です。
そのため、ここは紙テープで塞いでしまいましょう。
⑦箱を組み立てる
以上の工程で新しい箱の解体図形を形どることができました。
そのため、あとは段ボール箱を組み立てる要領で、箱を組み立てていきましょう。
まずは側面の端を紙テープでくっつけます。下図のように箱を床にベタっと押し付けて貼り付けるとやりやすいです。のりしろがある場合は、ボンドで仮止めするとより強固になります。
また、このとき底面(AとDの間)はたたむ際に分かれている必要があるのでくっつける必要はありません。
あとは、底面を段ボールの要領でたたみ、テープで固定すれば完成です。
完成品
カラーボックスのサイズにぴったり
できた完成品は以下のような感じになります。
カラーボックスに実際にはめ込んでみると、こんな感じ。違和感はありません。
横の長さに余裕を持って作っておけば、これだけでも引き出しとして機能しますし、取り出すのに問題はないですが、カッターで適当な場所を切り抜けば取手にすることもできます。
装飾する場合は?
段ボールも裏返しにして無地面を外側にすれば、見た目も悪くはありません。しかし、全体として殺風景で少し装飾を加えたい場合もあると思います。
ラッピングペーパーや装飾用の布がご自宅にあれば、手軽に装飾をすることができますが、新たに準備するとなると少しお金が掛かります。
安く簡単に装飾をしてインナーボックスをおしゃれにするには、マスキングテープが使いやすいと思います。全面を覆わずともマスキングテープで模様を作るだけで見栄えも変わってきます。
意外ですがバラ売りで送料無料の商品も多く、100~200円程度から揃えられますし、何より種類が多いので、好みの色や模様で装飾することが可能です。
装飾道具をいろいろ集めることが好きな方や工作を頻繁にされる方は、以下のようなラッピング専門サイトにもかなりの数のマスキングテープが揃っているので、文房具などと共に買い揃えるのも良いと思います。
おわりに
今回は、安価で購入できるカラーボックスを衣装棚として使う際に便利な、段ボールインナーボックスの作り方についてまとめました。
新生活の時期はもちろんお金が少しでも必要になりますが、日常の中でもちょっとした工作を行ってみると、お財布に優しいだけでなく、いつの間にか熱中して心地よい時間を過ごすこともできます。
普段工作をあまりしない僕でも楽しんでできたので、試して頂ければ幸いです。