こんにちは。
PC環境で、英語やその他外国語の文から情報を得たい場合、ポップアップ辞書があると非常に便利です。
ポップアップ辞書とは、以下のようにテキストを選択し、ショートカットキーを押すだけで訳語を表示してくれる辞書機能です。WebブラウザやAdobe Readerで使用できるWeblioポップアップ辞書で有名ですね。
ブラウザ上の英語や外国語を参照するだけであればWeblioポップアップ辞書で十分使いこなせます。一方で、ブラウザやAdobe Reader以外の文を扱うアプリ(メモ帳やOffice、テキストエディタ等)ではWeblioポップアップ辞書は使用できません。
Windows環境で、ブラウザ以外のアプリ使用時にもテキストを選択してポップアップ辞書を使用したい場合には、QTranslateがおススメです。
WordでもPowerPointでもメモ帳でもMendeleyでも、テキスト選択できる文であれば全てショートカットで翻訳してくれます。また、単語帳やテキスト読み上げ機能も搭載しており、PCでの英文解釈や語学学習に大いに役立ちます。
QTranslateを使用すれば、ブラウザに英単語を打ち込んで語句の意味や訳語を検索する手間が省けます。
紹介記事は以下↓
テキスト選択を用いた翻訳機能のみでも十分有用なのですが、一方で実際にPCで作業を行う場合、インストーラ画面、PDFファイル、画像ファイルなど、テキストファイルとして選択できない(コピーできない)英文を翻訳したい場合も多くあります。テキスト選択できない語句や文は当然翻訳サイトへコピー&ペーストすることはできないため翻訳が困難になります。
しかし、このようなコピー不可文の翻訳であっても、QTranslateを使えば難なく翻訳することができます。
今回はQTranslateの文字認識による翻訳機能と、その使用方法について紹介します。
Contents
QTranslateとは
前回記事でも紹介したQTranslate。(詳しくは以下の記事を参照ください。)
以下のような特徴があります。
- どんなアプリでもテキスト選択+ショートカットを押すだけで翻訳可能!
- 発音確認、単語帳登録など幅広い辞書機能に対応
- Google翻訳など主要な翻訳サイトの検索結果を参照するので、品質も十分
弱点が見当たらないアプリですね。
基本、翻訳サイトを利用する場合は、対象の文をブラウザにコピペする手間が掛かる場合が多いです。また、運よく翻訳ツールや便利なポップアップ辞書に巡り会ったとしても、一部のアプリや特殊な環境では使用できず、結局検索エンジンやGoogle翻訳へのコピペの手間が掛かってしまうなんてこともあります。
今まで翻訳に時間を掛けていた方にとってQTranslateは非常に有用です。QTranslateを使用すれば、テキスト選択ができる全ての環境での翻訳が可能であり、今までコピペして翻訳結果を参照していた時間を有意義に使うことができます。
テキストコピーできない文をQTranslateで簡単に翻訳する
では、今回はQTranslateを用いて、コピー不可のテキストをショートカットを用いて簡単に翻訳する方法を説明します。
この方法をマスターすれば、QTranslateは
- 「テキスト選択可能な文の翻訳」に加えて
- 「コピー不可テキストの翻訳」
が可能になるため、
ということになります。これは是非とも使っていきましょう。
コピー不可文を翻訳する原理
QTranslateでコピー不可文を翻訳する原理は、スマートフォンのGoogle翻訳に付帯している機能と同じです。
皆さんご存じ、OCRと呼ばれるものです。画像データの画素毎の色の違いから、記載された文字を認識します。
PC画面上の文字も、画面を画像と扱うことでOCR認識します。
PC画面やインストーラ、PDFなどは、フォントファイルを画像化して表示しているものですし、スマホで撮った画像のようなブレや偏りもありません。PC画面、インストーラ画面、PDFなどのOCR読み取りの精度は十分に高いです。スマホのOCRのように後から不完全な読み取り箇所の目視確認などは全く必要ないといっていいです。
(画像ファイルをOCRで読み取る場合は、元の画像ファイルの画質や文字撮影の角度によって精度が変わってしまいますが、これはある程度止むを得ません。)
ホットキーの設定
まずは、OCRを用いた文字認識機能のショートカット(ホットキー)を設定しましょう。
インストールや起動方法、基本設定や主な機能についてはこちらで解説しているため、参考にしてください。
QTranslateを起動し、右上のメニュー→「設定」を選択します。
「ホットキー」を選択すると、ホットキー(ショートカットキー)で利用可能な機能の一覧が表示されます。OCRを用いた文字認識機能は「Text recognition」になります。
ダブルクリックし、文字認識に割り当てたいホットキーを押下します。ここでは例として、覚えやすいようにポップアップ辞書機能をAlt+Q(QTranslateのQ)、文字認識をAlt+1(Qの斜め左上)に設定しています。
OKを押せば、ホットキーの設定は完了です。
文字認識OCRを使用して翻訳する【Text recognition】
ホットキーを設定することができたら、実際にコピー不可の英文を文字認識を使用して翻訳してみましょう。
ここでは、ScreenToGifのインストーラに表示される英文を翻訳します。
翻訳したいインストーラ画面が表示されたら、先ほど設定したホットキーを押下します。正常に動作すれば、マウスポインタが十字になり、文字認識する画面領域の選択に移ることができます。
画面の一部を切り取って翻訳したい場合は、ドラッグして翻訳したい領域を囲みます。
ウィンドウ全体を翻訳したい場合は、ドラッグの必要はなく、翻訳したいウィンドウをクリックすればOKです。(マウスポインタが十字矢印になりウィンドウが選択されます。)
(マウスポインタはスクショに映らないので後付けしています…泣)
領域の選択が完了すると右下に翻訳ボタンが表示されます。
翻訳ボタンをクリックするか、Enterで翻訳が実行され、メインウィンドウに翻訳結果が表示されます。このテキストはコピー可能なので、文章や画像に貼り付けて使用することができます!
ホットキー2つでPCのあらゆる翻訳に対応
このように、アプリが動作する環境であれば、QTranslateはWindows使用中の画面に映された全ての文を認識しGoogle翻訳にかけることができるのです。
また、文字認識に使用するホットキーは
- 文字認識ツール起動のホットキー(上の例ではAlt+1)
- 翻訳ボタンのホットキー(Ctrl+Enter)
の2種類だけで対応できます。
PCを使用していて外国語に触れる機会の多い方は是非試してほしいと思います。
まとめ
前回記事と当記事で、QTranslateの機能解説を行いました。
Web上にはまだまだPC作業の負担を軽くするツールが多数存在しそうですね……
少しずつ自分にいいものを取り入れながら自分の作業量を増やしていければよいなと思います。