こんにちは
Amazonアソシエイト界隈が、にわかに騒々しいです。
Amazonの商品データを検索、取得し広告掲載に役立てるProduct Advertising API(PA-API)の規約が厳しくなり、広告収入が少ないサイトが、PA-APIを利用しAmazonの商品ページやAmazonアソシエイトから商品を検索し広告を掲載することが難しくなりました。
Amazonの商品紹介を行う手段としては、Amazonが運営するAmazonアソシエイトから直接広告を取得する他に、外部ツールを使用する方法があります。
手間を掛けず見栄えも良く商品広告が貼れるツールの代表として、
があり、これらを重宝しているブログ運営者も多いのではないかと思います。
ただ、今回のPA-API規約変更に伴い、カエレバを用いてAmazonの商品情報を取得し広告を作成することができなくなりました。また、Rinkerも個人のAmazonアソシエイトIDのPA-APIアクセス権が無いとAmazonの商品検索から広告を作成することができません。
今回の規約変更によって、売上の少ないサイトはPA-APIから締め出される格好となりそうですので、細々と広告を貼りたいサイト運営者は「カエレバ」も「Rinker」も使えないという面倒な状態にあります。
一方、PA-APIを使用できない私のような弱小ブログであっても広告を綺麗に貼れそうなツールとして、カッテネというものを見つけました。
複数サイトの広告を綺麗に一つにまとめて掲載できる素晴らしいツールです。今後はカッテネを使用して細々と広告を掲載しようかなと考えています。
ただ、カッテネには、カエレバやRinkerのようなアフィリエイトリンクの自動取得機能が備わっていません。(そもそもPA-APIが使えないと自動取得ができないので、当然ですが…)
カエレバやRinkerを使用していた方にはちょっと不便に感じるかもしれません。
その為、カッテネを使用して広告掲載を行う上での時間や手間を極力省く方法を考え、カッテネで使用できるショートコードとHTMLタグ(以後、カッテネリンク)の自動生成ツールを作成してみました。当記事ではその経緯についてまとめていきます。
Contents
PA-APIの規約変更について
事の発端として、しばらくブログの更新が滞り、久しぶりにカエレバを使用して広告コードを取得しようとした際に、Amazonの商品ページから広告を作成できなくなっていたことが挙げられます。
PA-APIについて
皆さま既知の事実かと思いますが、PA-APIとは何かについて簡単にまとめておきます。参考ページはこちらです。
(正直僕も詳しくないので、勉強のため。個人解釈なので間違っていたらご指摘ください)
まず、APIとはApplication Programing Interfaceの略だそうで。運営する会社が持っている商品等の情報に、他者が適切にアクセスするために必要な仕組み、という感じでしょうか。
Amazonの場合であれば、膨大な商品データがAmazonの保有する情報になります。完全にプライベートな情報として管理していては、商品データの円滑な共有が出来ず売り上げに活かすことができません。一方、無造作に一般に公開していたのでは、データの悪用や、売上につながらないアクセスによってサーバーに負荷がかかるなど、デメリットが大きくなりそうです。
第三者が情報を適切に使用して、Amazonの売り上げを伸ばしてくれるように、Amazonの情報を公開、管理し、アクセスも制御するための仕組みがAPIです。Amazonの商品情報と、営利目的での利用者を、適切なルールに基づいて結び付けてくれる役割を持ちます。
PA-APIのPAはProduct Advertisingの略ですので、正に商品を宣伝するアフィリエイターが適切に商品情報にアクセスするための仕組みがPA-APIと言えます。
Amazon PA-APIは商品情報を動的に紹介できる
Amazonの商品紹介を行う上で、PA-APIを使用するメリットとしては、商品の情報を動的に紹介できるという点にあります。
主に価格や画像データなどは特に日によって変動したり、セール時は安くなったりします。静的なデータを貼り付けるだけでは、現在の価格やセール状況を、自身のブログの広告に反映させることができませんが、PA-APIを利用して広告を生成することで、たとえ掲載した商品の画像が変わったり、セールによって大幅値下げをした場合に、その商品情報の変化を自動的に。貼り付けた広告に反映させることができます。
商品の最新の情報を掲載することができるため、効果的に読者の興味を惹くことができるのが、PA-APIを使用するメリットです。
規約変更の内容
今回、アフィリエイトユーザーの頭を悩ませている?規約変更の内容の詳細は以下に書かれています。
内容を一部引用すると
2019年01月23日よりこの条件を変更し、初期状態にて1日のリクエスト上限を8,640リクエストとし、追加の日次リクエスト可能数の上限を毎日動的に変更する下記仕様といたします。
- 初期リクエスト可能数 : 1日あたり 8,640リクエスト(API利用開始より60日間)
- PA-APIより取得した商品リンクより発生した、過去30日間の発送済み商品売上$0.05(日本円で約5円)ごとに1リクエスト追加
- 1日の最大リクエスト可能数は、1日あたり864,000リクエスト
また、発送済み商品売上が過去30日以内に発生していない場合、PA-APIをご利用いただけなくなる恐れがございます。
なお Amazon Link Builder(WordPressプラグイン)のご利用には影響はございません。
実際の使い勝手については、Amazonアソシエイトの審査が通らないのでわかりませんが(笑)、
可能な限り要約すると、
- 元々は、全てのユーザーに初期状態で1秒に1リクエストの権利を与えていたが(1日上限86,400リクエスト)、規約変更後は初期状態のリクエスト数上限を1/10の8,640リクエストに制限する
- PA-API経由で売上が発生した場合、可能なリクエスト数が増え、上限は864,000リクエスト/日
- リクエスト数は売上実績によって動的に変動し、1ヵ月売上が無い場合はPA-APIを利用できなくなる可能性が高い
という内容です。
個人ユーザーは特に、継続的な売上が無ければPA-APIの使用権を失い、Amazonアソシエイトを利用した商品紹介が困難になるということになります。
ブログのPV数も十分で、バンバン記事を書いて収益化が進められる人にとっては大きな問題にはなりません。一方で、
- これからブログをじっくり書き進めたい
- 収益化を初めて実践する
- ブログは放置気味だがちまちま書いている
といった、僕のようなライトユーザーにとっては、Amazonアソシエイトの敷居が高くなってしまった感があります。
カエレバなど、Amazon商品紹介ツールへの影響は?
Amazonの商品紹介を行う上で、ブログデザインとの親和性や広告作成時の利便性が高いツールを利用されている方が多いと思います。
Amazonがアフィリエイターのために公式でリリースしている物もあれば、言わずと知れたカエレバやRinkerといった、クリエイターが作成したツールを利用している方も多いと思います。
ただ、これらのツールの利用にも、今回のPA-API規約変更によって影響を受けてしまったAmazon商品紹介ツールもあります。
Amazon Associates Link Builder
Amazonが公式にリリースしているAmazon Associate Link Builderは、PA-APIのリクエスト数に制限を設けていないようです。そのため、売上が少ないからと言って商品情報が取得できないといったデメリットはありません。Amazonアソシエイトアカウントを保持している場合は今後も問題なく使用できるツールの1つです。
ただ、そもそも僕のようにAmazonアソシエイトのIDを取得できず、もしもアフィリエイトやバリューコマース等のASPを利用して広告掲載を行っている弱小サイトは、PA-APIのアクセスキーを取得できないため、このツールを使うことはできません。
また、このプラグインは、カエレバのように複数ショップの広告を同時に掲載するためのものではありません。
Amazonの商品広告のみを掲載する場合はこの公式プラグインを使用すると動的な広告が簡単に作れて便利なのですが、
- Amazonアソシエイトのアカウントが作成できない方
(もしもアフィリエイト等の外部ASPを使用して商品紹介を行っている方) - カエレバのように複数ショップの広告リンクをまとめて貼りつけたい方
にとっては使用できないツールとなります。
Amazon Associates Link Builder
カエレバではAmazon商品ページからリンク生成が不可能に
商品広告を手軽かつコンパクトに掲載する手段として、カエレバを使用されている方は多いと思います。
広告を掲載したい商品について、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングなど複数のショップから検索できるページをコンパクトにまとめられるツールです。閲覧者が使い勝手の良いショップから商品を購入することができるため、売上に結び付きやすく閲覧者も購入しやすい仕組みとなっています。
ただ、今回のPA-API規約変更を受け、カエレバもAmazonの商品検索ページから広告リンクを生成することができなくなりました。
詳細は下記リンクに記載がありますが
商品リンクを取得するためにはPA-APIの使用が必要で、リクエスト数が制限された状態では検索機能を続けることができないようです。
Amazonから商品検索を行い、Amazonをメインに他のショップのリンクとセットで広告を掲載したい場合には、カエレバを使用し続けることは難しくなってしまいました。
Rinkerは個人のPA-APIアクセス権が無ければ使用できない
カエレバの代替案として、Amazonや楽天の商品検索ページから、複数ショップの広告コードを綺麗に表示できるツールにRinkerがあります。
Rinkerは、ツール製作側ではなく、広告を作成したいユーザー側のPA-APIアクセス権を使用してAmazonの商品を検索します。その為、Amazonアソシエイトのアカウントを持ち、十分な売上のあるブログ運営者であれば使用することができます。
一方、
- Amazonアソシエイトのアカウントを取得できない
- 充分な売上を確保できない
- もしもアフィリエイトやバリューコマースのアカウントだけを用いて広告リンクを作成したい
などのように、ユーザー側がPA-APIアクセス権を提供できない場合には、Rinkerを用いて広告リンクを作成することができません。
PA-APIアクセス権が無いと、自動で複数ショップの広告リンクをまとめるツールは使用できない
Amazonの広告紹介ツールは他にも探せばいろいろあるかもしれません。が、今回の規約変更によって、
は、複数ショップの広告リンクを自動で取得しまとめて貼り付けるカエレバのようなツールを、Amazonの商品検索を基に使用することができなくなりました。
こうなってしまうと、Amazonアソシエイトのアカウントを取得できないユーザーが複数ショップの広告リンクをまとめて掲載したい場合には、もしもアフィリエイトなどのASPから、Amazon、楽天、Yahoo…と一つ一つ個別に広告リンクを取得し、他のツール等を使用して成形して貼り付ける、という過程を踏まなくてはいけません。かなり面倒くさくなりました。
「カッテネ」はAmazonアソシエイトアカウントが無くても使用できるツール
では、Amazonアソシエイトアカウントを持たないユーザーが、もしもアフィリエイトなどのASPだけを利用して、カエレバのように複数ショップの広告を同時に掲載する便利なツールはないか?ということなのですが、
もしもアフィリエイトやバリューコマースなどのASPのみで使用できるツールに、カッテネがあります。
「カッテネ」に関する情報はカエレバやRinkerに比べるとかなり少ないです。利用者もあまり多くないのかもしれません。
ただ、ショートコードやHTML(カッテネリンク)の取得が自動で行えない点を除けば、非常に汎用性があり使いやすいツールだと思います。特徴を以下に簡単にまとめておきます。
もしもアフィリエイトやバリューコマースなどASPのアカウントのみで使える
カッテネリンクが自動取得できない分、どんなアフィリエイトリンクでもまとめて表示することができるのがメリットです。
Amazonアソシエイトが使用できない場合は、もしもアフィリエイトやバリューコマース、A8.netなどを使用してAmazonの商品紹介を行うことができますが、カッテネでは、Amazonアソシエイトのアカウントなしに。これらを自由に組み合わせて広告を作成することができます。
Amazonや楽天以外のショップの商品もきれいにまとめられる
カエレバやRinkerなどのツールでは、予め定められた代表的な通販サイト(AmazonやKindle、楽天やKobo、Yahoo!ショッピングなど)の広告コードしか貼り付けることができません。
一方、カッテネを使用すれば、Amazonや楽天に限らず、ASPから取得した任意のショップの広告を作成することができます。
使い方の例としては、家電系通販サイトを組み込む方法があります。実店舗で家電をよく購入する方や、高いポイント還元率で家電を購入したい場合は、ヨドバシカメラやビックカメラ、ヤマダ電機などのリンクが一つにまとまっていると便利ですね。(ヨドバシ・ドット・コムはアフィリエイトを行っていませんが…)
例えばPCサプライ(ここではトラックボール)の広告を出したい場合h、以下のように家電系通販サイトとAmazon、楽天の広告を組み合わせて表示することができます。
広告上のクレジット表記が不要
カッテネは製作者のご厚意により、広告上のクレジット表記が不要となっています(著作権の放棄ではないのでご注意を)
おそらくカエレバ・ヨメレバ製作者の方は、多くのリンクを集めることでSEO上の効果を狙っているのだと思います。無料で提供しているツールなんだから、ある程度見返りが欲しいということだと思いますが、一つ一つのパーツにまで挿入するのは欲張りと言われても仕方ないと思います。
カッテネにはこのようなリンクはありません。
もし、あなたのサイト運営にお役に立てたなら、気が向いた時に一度でも、サイト運営初心者の方に向けてカッテネを紹介する記事を書いて頂いたり、SNSでシェア頂けるだけで、大変ありがたいと思います。
まあ、クレジット表記があるから欲張りだとまでは思いませんが(笑)、カエレバのクレジット表記があるよりは、カッテネの方がすっきりした印象にはなりそうです。
WordPress以外のブログでも使用できる
Amazon Associates Link BuilderやRinkerは、WordPressのプラグインになるため、はてなブログやAmeba、ライブドアなどその他ブログサービスで使用することはできません。当然WordPressを使用できるに越したことはないのですが、無料ブログであろうと、サイト運営の規約を守りつつ内容の濃い記事を書けば商品紹介もできるはずですから、WordPress以外でも使用できるツールであることに越したことはありません。
その点、カッテネはCSSコードをサイトに組み込めば使用できますから、WordPressではないブログサービスでも使用することができる汎用性の高さがあります。
アフィリエイトリンクを個別に手動で抽出するのが面倒
カッテネはどんなリンクであっても成形して貼り付けることができる汎用性の高さが特徴です。しかし、移動先のリンクは、ASPなどから個別に手動で取得しなければいけません。
移動先の商品ページを直リンクで貼り付けられれば手間もかからず最高ですが、アフィリエイトリンクの場合は、
→管理画面から各ショップのプログラムにアクセス
→商品リンクを取得
→商品リンクからアフィリエイトリンク(href=に該当する箇所)を抽出
→カッテネのフォームに貼り付け
という手順を、掲載したいショップの数だけ行わなくてはいけません。
カエレバやRinkerのような自動生成システムに比べて手間がかかってしまう点がデメリットになります。
逆に言えば、広告作成にかかる手間や時間を軽減することが出来れば、カッテネの使い勝手は更に高まるということになります。
ASPのHTMLコードから、カッテネリンクを自動生成するツールを作成してみました
カッテネを使用する上で面倒なのは、
- ASPの管理画面にログインしてアフィリエイト用のHTMLコードを取得する
- 取得したHTMLコードから、商品リンクや画像リンクを抽出する
- 抽出したリンクをカッテネのフォームに当てはめる
この手順をたどらなければいけないという点だけです。
1に関しては、ユーザー各自ログインして取得しなくてはいけないため、自動化は難しいです。
それに対して、2と3については、アフィリエイトHTMLコードの中から、決められた場所を抽出してフォームの特定の場所にペーストする作業です。手動でやればけっこう手間がかかりますが、自動化してしまえば手間は省けます。
ということで、商品リンク等の取得及びカッテネリンクを自動生成するツールを自作してみました。
(これ作るまでまともにプログラミングなんて学んだことなかったのでずいぶん時間が掛かりました…笑)
下記記事に
- カッテネコード自動生成ツール
- ツールの使い方
についてまとめておきますので、興味のある方はぜひ使ってください。
Amazonの広告リンク作成の手段としてカッテネは便利なツール
従来の方法でカエレバを用いたAmazon商品紹介が出来なくなった今、Amazon商品紹介にカッテネを使用するのが現段階では最善手かなと考えています。
自動化ツールはどの程度お役に立つかはわかりませんが、化学の周期表を一周読み上げる程度の時間短縮にはなるかなーなんて思っています。(笑)
当ブログでも今後通販系の商品紹介はカッテネを使用して紹介しようと思います。
もしAmazonアソシエイトのアカウントが使用できずに困っている場合は、もしもアフィリエイトやバリューコマースとカッテネリンクを組み合わせて商品紹介を行えば、手間を最小限に抑えた効果的な宣伝ができると思います。
おわりに
カエレバで広告が作成できず、どうしようとあれこれ思案してからプログラミングの勉強を初めて、気が付いたら自動化ツール作成からブログ記事を書くまで1ヵ月以上時間が掛かりました。
1個の広告を貼りたかっただけなんですけどね、ほんとは。
ツールを作るのも個人の趣味の範疇なら楽しいなと思ったので、また需要があって作れそうな機能があればトライしたいなと思いました。まる